宮古上布・八重山上布

IMG_0695

最近、上布のお直しが続いておりまして、上が宮古上布、下が八重山上布。

宮古上布は衿のヤケ直しと衿裏交換、八重山上布は腰のところの畳みヤケです(この写真、ビフォアアフターがわかりにくくてすいません)。

宮古上布の衿ヤケは一見洗えば落ちそうだったんですけど、衿汚れの経年で地色が退色してしまっていました。これは色を注すだけできれいになりました。
八重山上布のほうは、畳みヤケで後身頃に一本茶色い筋ヤケになっていました。薬品で試験してみたところ、かなり地色が抜けてしまい織柄も損なってしまうため、薬品処理を最小限にとどめて後は色をかけてぼかしました。
ヤケの部分の境目がはっきりしているから目立ってしまうため、部分漂白でヤケの茶色をできるだけ薄くしてから色の境目を広範囲にうすくぼかしていくことでかなりわかりにくくなります。

この前の芭蕉布に続きこれだけ上布が集まってくることは珍しい(うちでは)ので、なかなかの緊張感をもって汗をじっとりさせながら作業できました。プレスでシワも伸びにくいですし、引っ張ると裂けそうですし(汗)